幼児期におすすめの点描写(てんびょうしゃ)。
点つなぎや点図形と似た名前の取り組みがありますが、
今回は、「点描写・点図形」と呼ばれている取り組みをご紹介します。
点描写 |
|
---|---|
点図形 | |
点つなぎ | 数字などが振ってある点を順番につないでいくと、絵ができる取り組み |
本記事では、
- 点描写に取り組むと育つ力
- どんなことに役立つのか
- 点描写の進め方と注意点
- おすすめの問題集
以上、4点について詳しくご紹介。
簡単にまとめると、以前インスタに投稿した下のポストにギュギュっと詰まってます。
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点描写に取り組むと育つ力
点描写は、点を線で結んだ図形を模写していく取り組み。
この点描写で育つ力は、次の6点!
- 運筆力
- 注意力
- 短期記憶力
- 思考力
- 空間を把握する力
- 集中力
点描写は、子どもの能力を広く育ててくれる取り組み。
しかも、子どもからすると、とても楽しくできる取り組みの1つなんです。
タテヨコの線だけの問題なら、3歳ぐらいから取り組めるので、運筆や迷路の合間に取り組むのがおすすめです。
点描写はどんなことに役立つ?
点描写で育つ力は次の3つのことに役立ちます。
- 指先の力が育つからお箸の練習にもなる。
- 学校生活にスムーズに入れる
- 図形センスが身につく
では、詳しくお話しますね。
先に「点描写の進め方と注意点」について知りたい方はこちらから≫
①指先の力が育つからお箸の練習準備にもなる
幼児期の取り組みでメジャーなのは迷路。
迷路は運筆力が向上しますよね。
迷路で鍛えてきた運筆力をさらに向上させてくれるのが点図形です。
点図形では点と点を結ぶので、迷路よりも高い運筆力が必要。
指先の力加減を微妙に変えながら、小さな点と点をまっずぐ結ぶのって、幼児には難しい作業の1つなんです。
指先を使う練習をすることで、お箸を持つ練習にもなりますよ!
関連記事:「子どもにお箸の持ち方を教えるには?必要なアイテム・練習法を大公開!」
②学校生活にスムーズに入れる
点描写は、見た図形をそのまま書き写します。
書き写すには、注意力や短期記憶力、空間把握力が必要になってきますよね。
小学校に上がると、模写する機会がぐっと増えます。
ひらがなや数字の練習から始まって、板書を写す、写生するなど。
学校って見て覚えて書くことばかり。
幼児期から、注意力・短期記憶力・空間把握力を育てておくことで、学校生活もスムーズに入っていけます。
③図形センスが身につく
図形は頂点と辺からできています。
点描写は点を直線でつないでいくことで、見本の図を写し取るので、それ自然と図形センスもついていきます。
最初は平面から始まりますが、立体点描写や線対称・点対象の点描写といった問題も。
例えば、立方体が算数の授業で出てくるのは小学4年生、角柱は5年生、対象な図形は6年生での学習。
授業ではもちろん、実際に図形を描いたりしますよね。
そうしたとき、幼いころから点図形で楽しく図形に親しんでおくとスラスラと図形が描けます。
また、補助線を引いて解くような問題も、自然とどこに線を引けばいいのかわかる。
図形や補助線をサラッとかけることで、問題を解く方に時間を多く使えるのがメリットです。
点描写の進め方と注意点
次に、点描写の取り組みの進め方と注意点についてお話します。
点描写で一番大切なのは…
子どもにヒントなどの声掛けをしないことです!
点描写は、見たまま図形を写しとる取り組みです。
だから、お子さん自身が見えたままの図形を集中して書いていればOK!
最初のうちは、正解かどうかはそこまで気にしなくて大丈夫です。
点描写に慣れて、集中力がつけば自然と正しく描写できるようになりますよ。
特に、幼児期にとって、斜めの線は難しいもの(こぐま会「子どもはどこでつまずくか」より)。
だから、教えるのではなく、子どもが自分で気づくまでゆっくり見守ってあげてください。
上から何番目の点と、右から何番目の点と…とつい口を出したくなってしまいますが、ぞこはぐっと我慢。
少し時間がたてば、難なく書けるようになっていきます。
関連記事:「教える?教えない?子どもとドリルをする時に気をつけていること」
点描写は、ひらがなや漢字のように、間違って覚えたら後から直すのが大変!!な分野ではありません。
- 毎日コツコツ続けること
- 教え込むのではなく、お子さんの現状を把握する
この2点が大切。
点描写レベル0:位置の対応
点描写に取り組む前の準備として、位置の対応をやってみましょう。
位置の対応は点描写のベースとなる取り組み。
- 短期記憶
- 集中力の向上
にもなって、点描写にスムーズに移行できます。
この時、三角が書けるか確認。
△が、▷や◁になっていませんか?
△の向きで書けない場合は、点描写のステップ1をじっくりやってみてください。
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点描写レベル1:3×3縦横のみ
最初は、
- 点の数が縦3・横3の計9個
- 縦横の線のみ
からできている問題からやってみましょう。
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点描写レベル2:3×3縦横斜め
縦横のみの問題に慣れてきたら、斜めの線が入った問題に挑戦。
この時の斜めは下の写真のような、すぐ近くの斜め方向にある点を結ぶ問題がおすすめです。
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点描写レベル3:3×3・1つ飛ばしの斜め線
斜めの線にも慣れてきたら、1段飛ばした斜めの線も出てくる問題をやってみましょう。
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点描写レベル4:4×4~8×8と点の数を増やす
斜めの線にも慣れてきたら、点の数を増やしましょう!
一筆書きで書いてみようなど、条件のある問題も登場。
点の数が増えることで図形も複雑になり、問題のバリエーションも増えます。
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点描写レベル5:立体点描写
平面の点描写が終わったら、立体図形の点描写に挑戦してみましょう。
立体点描写に取り組んでおくと、算数で立体図形を描く際に役立ちます。
みさき家では、息子が小1の春に取り組みましたが、立体点描写のおかげで絵に奥行きが出ていきました。
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点描写レベル6:線対称・点対象の点描写
ここからは、頭の空間は握力がより必要で、ぐっと難易度が上がります。
頭の体操にもいいかな。
点描写大好きっ子におすすめです。
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年齢・レベル別おすすめの点描写ドリル
ここからは、先ほどお話ししたレベルごとに、おすすめのドリルやプリントをご紹介します。
大まかな対象年齢も書いたので、お子さんの該当するところから取り組んでみてください。
点描写の準備:位置の対応(3才~)
点描写レベル0でご紹介した位置の対応。
おすすめなのは無料プリントサイトの問題です。
\こちらから無料でダウンロードできます/
位置の対応も線対称レベルまで問題があるので、そちらも極めたい場合は「こぐま会 位置の対応」がおすすめです。
点描写の導入:「天才ドリル プチ」・無料プリント(3才~)
点描写を試してみるなら、無料プリントサイトがおすすめ。
上記でお話しした、レベル1の縦横のみ~レベル3の1つ飛ばしの斜めの線まで、順に進めていきましょう。
無料プリント以外にも、点描写導入におすすめなドリルは、「天才ドリル プチ てんびょうしゃ」です。
見開き1ページに1問と、問題が大きく集中しやすい点がメリット。
左のページに問題、右のページに書き写すという構成なので、左利きのお子さんは、回答ページをコピーすると良いでしょう。
- 見開き1ページに1問
- ご褒美シール付き
- 難易度順に載っている
- スモールステップだからつまずきにくい
- 左ページに問題、右ページに回答
点描写に慣れてきたら:「こぐま会 てんずけい」(4才~)
点描写に慣れてきたら、小学校受験対策にも使用される、こぐま会の「てんずけい」がおすすめです。
- モノクロ印刷でシンプル
- 1ページに3問
- 上段に問題、下段に回答だから利き手によらず使える
- ご褒美シールはなし
- 1回で終わらにように、同じ問題が2回分入っている(1.2のみ)
こぐま会てんずけいの問題構成は下の表のとおり。
最初のページ | 最後のページ | |
てんずけい1 | 3×3、縦・横・斜め | 4×4、縦・横・斜め |
てんずけい2 | 5×5、縦・横・斜め | 6×6、縦・横・斜め |
てんずけい3 | 3×3、一筆書き | 8×8、曲線あり |
難しい平面の点描写に取り組みたいなら:「ピグマリオン点描写」
こぐま会のてんずけいを卒業したら、次は、ピグマリオン「点描写①」に進みましょう。
\Amazonでは問題集の中身が2ページ見られます/
さらに極めたいなら立体点描写:サイパー「点描写」やピグマリオン「立体点描写」
立体点描写は無料プリントサイトにも問題があります。
本格的に立体点描写をやるなら、まずはサイパーの「点描写」は立体点図形がおすすめ。
- 見えない辺も単線で書くのが特徴
- 断面図にも対応
- 立体図形が書けるようになる
- 1ページに1題と大きくわかりやすい
- 上半分に問題
- 下半分に解答欄
- 巻末に回答欄のみのページがあるのでコピーして使いやすい
ピグマリオンだったら、立体点描写の導入には「点描写ー立体図形①ー」がおすすめ。
「サイパー立体点図形」や「ピグマリオン点描写ー立体図形①ー」をクリアしたら、ピグマリオン「点描写ー立体図形②ー」に進みましょう。
点の並び方が、これまでのものとは異なり、数も多いのでより難しくなっています。
線対称・点対象の点描写も:サイパー「点描写」(小学生向け)
立体点描写もクリアしてしまったら、線対称や点対称の点描写に取り組んでみましょう。
これができれば点描写は卒業:天才ドリル「点描写」(小学生向け)
これができたら、点描写は卒業!
最も難しい点描写のドリルは、「天才ドリル点描写」です。
おわりに|コツコツ点描写に取り組んで学習の基礎力を育てよう
点描写は、ただ図形を写し取るだけでなく、
- 運筆力
- 注意力
- 短期記憶力
- 思考力
- 空間を把握する力
- 集中力
この6つの力が育ちます。
その結果、
- 指先の力が育つからお箸の練習にもなる。
- 学校生活にスムーズに入れる
- 図形センスが身につく
以上3つのことに役立ちます。
点描写に取り組むときのポイントは、
- ヒントなどの声掛けをしないこと
- できるだけ毎日コツコツと続けること
みさき家でも、息子が3歳のころから続けています。
(毎日やる期間もありましたが、お休みしている期間もあったので、小1で立体点描写に入ったところですが…)
点描写のおかげで集中力がつき、日々の取り組みを難なくこなせるようになりました。
複雑な平面点描写ができるようになった年長さんのころからは、キャラクターなどの模写が格段に上手に。
さらに、立体点描写に取り組み始めたら、奥行きのある絵を描けるようになってきました。
おすすめです!
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